妊活(不妊症)

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)|原因と対策

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)とは

多嚢胞性卵巣症候群を知りたい女性

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)とは、通常、排卵期に合わせて卵胞が育っていきますが、未成熟の卵胞がいくつも出来てしまい、成熟した卵胞が育ちにくい疾患になります。病院の検査でみると、半分程度しか成長していない卵胞が並んでいる状態となっていることが多く、「ネックレスサイン」と呼ばれています。

妊活を行っている方の中にも多くおり、PCOSが不妊症の原因となることがあります。

PCOSの原因は

考えられる原因としては、男性ホルモン、女性ホルモン、遺伝、生活環境などが関わっています。

男性ホルモンの多さ

PCOSの原因として考えられるのは、卵胞の成長を制限してしまう「男性ホルモン」の分泌量の多さにあります。
男性ホルモンが多くなることによって、体毛などニキビなど身体の状態にも違いがみられます。

なぜ「男性ホルモン」が分泌しやすくなるのか?

それは、膵臓から分泌される「インスリン」という血糖値を下げるホルモンが関わっているとされています。インスリンの働きが弱くなると、男性ホルモンの量が増える傾向にあります。

女性ホルモンの乱れ

ゴナドトロピンである「FSH」や「LH」のバランスの影響で、卵胞の育ちや排卵に関係する「エストロゲン」や受精卵を育てる為の「プロゲステロン」に乱れが生じ、正常な機能が発揮出来ないことが原因として考えられます。

PCOSの症状は

PCOSの症状としては、

  • 身体の毛の量が増えた・濃くなった
  • ニキビが多くなった
  • 月経周期が35日以上と長い
  • 体重が増えた
  • 不妊症

などが考えられます。またインスリンとの関係が深いことから糖尿病のリスクや、血管系の疾患リスクが高まりやすくなっています。

PCOSになった時の改善方法|食べ物

ここでは、病院での治療以外の方法についてお伝えしていきたいと思います。

血糖値のコントロール

血糖値を上げる食べ物

血糖値のコントロールは、とても重要な要素になります。
まずはお米やパンなどの主食、甘いものの摂取は気を付けていきましょう!

血糖値が急激に上がり、乱高下しやすい糖質には注意が必要です。
血糖値のコントロールという意味でいくと、GI値の低い食べ物を意識すると良いかもしれません。

〈GI値が低い炭水化物〉

  • サツマイモ
  • そば
  • 玄米
  • ライ麦パン
  • はるさめ

などがおすすめです。
逆にGI値の高い白米やパン類、うどん、ケーキなどを制限すると良いかもしれません。
ですので、白っぽい食べ物には注意が必要ですね!

また炭水化物を食べる際は、インスリンの分泌を抑えてくれる「食物繊維」を含んだ野菜などを一緒に食べることをおすすめします!

脂質の制限

脂質

PCOSの場合、肥満になる傾向が強い為、脂質の制限も行っていくと良いです。
脂肪分の多いお肉や揚げ物などに気を付け、ささみなど脂肪の少ない部位に変えたり、油を多く使った食べ物は出来るだけ避けるようにしていきましょう!

逆にオメガ3脂肪酸であるDHAやEPAなどの良質な脂質を摂ることで、さらに体質は良くなっていきます。

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PCOSになった時の改善方法|運動

運動もPCOSの場合、有効な対策手段の一つです。
どちらかというと高重量を扱う高強度の運動よりは、低強度の運動をおすすめします!

有酸素運動

有酸素運動をしている人

有酸素運動の強度としては、分かりやすい目安でいうと「少し汗をかく程度」の運動を30~60分行っていきましょう。頻度としては、2日に1回以上、出来れば毎日継続することで、有酸素運動の効果を実感しやすくなります。

有酸素運動は、脂肪燃焼や体重減少だけでなく、ミトコンドリア数の増大にも役立つと言われています。ミトコンドリアと卵子の発育には大きな関連性がある為、とても重要だと考えております。
もし毎日の有酸素運動が負担な方は、ミトコンドリアに関連するサプリメントを積極的に摂取すると良いと思います。

筋力トレーニング

スクワットをしている女性

筋力トレーニングといっても、ボディービルダーやアスリートが行うようなトレーニングではなく、低強度の筋力トレーニングを行うようにしましょう。

種目としては、脚や胸、背中など大きな筋肉を鍛えられるトレーニングを行っていきましょう。(スクワットなど)

トレーニングの強度としては、15~20回の回数を2~3セット、インターバル30~60秒で行うことがベストです。頻度は有酸素運動よりも少なく、トレーニングの内容にもよりますが週に2回程度行っていくと良いと思います。

まとめ

多嚢胞性卵巣症候群は、排卵障害になる要因の一つです。

妊活を行っている人は、身体の状態によっては病院での治療が必要になってきますが、自分自身で行える食事のとり方や運動を取り入れることで体質に変化が現れてきます。

自分で行う体質改善は、正直1回2回行っても変わってきません。
数ヶ月~1年、継続して行っていくことで変化がみられてきます。始めは肉体的にも精神的にもきついかもしれませんが、しばらく行っているとそれが習慣化され、つらさも大分少なくなってきます。

まずは自分が行えるペースで始め、様子をみながら運動の強度を強めたり弱めたり、食べる物を増やしたり減らしたりしていきましょう!

投稿者の経歴

〈TeN先生〉
妊活(不妊症)専門鍼灸院を経営している代表。
自身も鍼灸師として施術を行っており、年間2500件の施術実績があります。数多くみてきた女性の不調を改善してきた経験をもとに、役立つ情報をご提供していきます。

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