鍼灸(はりきゅう)とは?

鍼灸とは、はりやお灸を使った施術法で、遠い昔の中国が発祥になります。
現代の日本でも、プロスポーツ選手が身体のメンテナンスの為に行ったり、急性の腰痛が起こった時に行ったりするなど、あらゆる場面で鍼灸の治療が用いられます。妊活の施術においても、最近になって一般的になってきました。
日本で行っている鍼の多くは、髪の毛ほどの太さの鍼で、とても細いものを使用しています。ですので、少しちくっとした痛みを感じることがたまにありますが、ほとんど痛みなく施術を受けられます。また鍼からの感染予防として、1回使用したら廃棄するディスポ鍼を使用している治療院が多いのではないかと思います。
鍼灸の効果って何があるの?
鍼灸で期待される効果としては、血流の促進、ホルモンバランスの調整、内臓機能の調整、自律神経の乱れ軽減、鎮痛作用などが挙げられます。
例えば、鍼を刺したところが丸く赤みを帯びてきます(フレア反応)。この反応は血流が促進されている証拠にもなります。仕組みとしては、鍼が刺さることによって細胞が傷つけられたり、鍼を異物として脳が認識することによって、刺した場所に血液が集まってきます。そうすることで血流が促進されてきます。
また鍼灸で使用するツボは、経絡という流れがあり、身体に何百ものツボが存在します。それぞれのツボよって期待される効果は異なる為、症状により使い分けることで効果を発揮します。
例えば、「三陰交」と呼ばれる脚になるツボは婦人科系に良いとされています。また「足三里」というツボは胃腸症状に対応しているツボになります。
女性ホルモンとの関係
私が運営している鍼灸治療院には、数多くの女性の方がご来院頂いております。
その症状は、不妊症、生理痛、PMS、PMDD、月経不順、更年期障害など様々です。
そのような症状の方にどのようなアプローチをしているかというと、主に2つです。
一つは「鍼灸治療」。
もう一つは「生活習慣の改善」です。
鍼灸治療を行いながら、生活習慣(睡眠や運動、栄養)を正していくことで、体質が変わってきます。
女性ホルモンに鍼灸が効く理由は何か。
大きな要因としては、「血流の改善」が考えられます。
女性ホルモンは血液によって運ばれることで、機能することが出来ます。ですので、血流をスムーズにすることがとても大切になってきます。またホルモン分泌に関わっている視床下部や下垂体にも影響を与えると言われているので、ホルモンバランスを整えるという意味では良い効果が見込まれます。
血流は内臓の働きにも影響してきます。胃腸や子宮など身体にある臓器を円滑にすることで、骨盤内にある婦人科系の環境が良くなっていきます。
鍼灸に通う頻度は?
それぞれの鍼灸院によって考え方は違いますが、私がおすすめするのは「週1回」のペースです。
理由は施術を行っている中で、実際に妊娠率が高い為です。
その他に体質改善の為に行っている、栄養摂取や漢方などとの兼ね合いを考えても、最低2週に1回は行うのがベストです。
鍼灸のリスクは?

鍼灸施術を行う上で考えられるリスクとしては、
- 感染
- 内出血
- だるさなどの身体症状
感染について
昔は、同じ鍼を滅菌しながら反復使用してきましたが、現在はほとんどディスポ鍼を使用している為、使い捨てとなっております。ですので、感染についてはあまり気にしなくても大丈夫だと考えております。
内出血について
内出血についてですが、身体に鍼を刺すことによって、稀に血管を傷つけてしまうことがあります。その場合、内出血が起こりやすく1~2週間程度残る傾向にあります。内出血自体は、1~2週間で完全消失してきますので、安心して頂いて大丈夫です。
だるさなどの身体症状について
鍼灸の治療を行った当日もしくは翌日に、だるさなどの症状が出ることがあります。
だるさについては、一般的に初めて鍼灸を行った方に出やすく、鍼灸の回数を重ねるごとに程度は落ちてくる傾向にあります。
だるさなどの症状は、好転反応とも言われており、決して悪いばかりではありません。
症状自体は、数日で消失してきますのでご安心下さい。
まとめ
鍼灸治療は、婦人科系のお悩みを解決する一つの手段です。
クリニックや漢方とは、別のアプローチが出来ますので、併用しながら治療を行っていくのも良いのではないでしょうか。鍼灸治療を昔からある「東洋医学的な考え方」と「現代の西洋医学的な考え方」の両面からアプローチ出来るのが特徴です。
鍼と聞くと、怖いと思われる方も多くいらっしゃると思いますが、実際受けてみると「こんな感じなら全然大丈夫!」という感じになると思いますので、是非興味のある方は試してみて下さい!
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