今回は、妊娠と体重(BMI)の関係についてお伝えしていきたいと思います。
理由としては、体重は生理サイクルに関係しており、つまり卵子の成長にも影響があると考えられる為です。
BMIとは?
BMIとは、数値化して肥満度を測るものです。
【BMIの計算式】
BMI = 体重(㎏)÷ 身長(m) ÷ 身長(m)
例えば、身長155㎝で体重51㎏の人のMBIは、(51÷1.55÷1.55=21.2)と計算できるので、「21.2」がBMIとなります。
BMIの基準としては、下記のような形となっています。
妊活における理想のBMIとは?

最も妊娠に理想とされるBMI値は20~23と言われており、妊娠するまでの期間が短いということがわかっています。そして肥満に値するBMI24~25で2倍、35以上で5倍以上の期間がかかると言われています。また、BMI19以下でも妊娠しにくく、4.7倍かかるとされています。
肥満の人がなぜ妊娠しにくいのか

肥満の人に無月経、稀発月経、過少月経といった月経以上が起こることが分かっています。他にも排卵障害も肥満の人に多く、その理由として以下の2つが考えられている。
① 肥満細胞が多い事により女性ホルモンがたくさん産生されてしまい、それによりエストロゲンが過剰状態となりホルモンのバランスが崩れ月経異常や排卵障害が起こる可能性があります。
② 肥満により血中のインスリンが高まることで男性ホルモンの分泌が増え、その分泌量が異常となり、女性ホルモンとのバランスが崩れ、月経異常となってしまう可能性があります。
このインスリン過剰分泌が原因の一つと考えられているのが「多嚢胞性卵巣症候群」です。これは生殖女性の4~11%に見られる疾患と言われています。
また肥満が原因で妊娠しにくい要因として以下のことも挙げられてます。
・卵子の数の減少
・視床下部ー下垂体ー卵巣系に影響を及ぼし不規則な無排卵
・黄体機能不全
・脂肪組織に蓄積された環境毒素
痩せ過ぎな人がなぜ妊娠しにくいのか

① 脂肪が少ない事により女性ホルモンが分泌されにくくなる為です。女性ホルモンの1つであるエストロゲンは、脂肪細胞から生成されています。痩せている人はこの脂肪細胞が少ないことで、エストロゲンの分泌される量が少なく、結果として不妊になりやすくなると考えられます。
② 標準体重よりも体重が少ないということは栄養状態も悪いと考えられます。特にダイエットで食事量を減らしている人は栄養状態が悪くなっている場合があります。脳は栄養状態が悪くなると、生命維持を優先とするため、生命活動に影響のない機能を停止させると考えられている為、妊娠に関係するホルモンや機能を抑制させてしまうのではないかと言われています。
ただ、BMIが痩せであっても、健康的な食事や運動習慣があり、無理することなく長年体重の変わらない人、沢山食べていても遺伝や胃下垂など体質的なものである場合、生理サイクルが整っている人は特に心配する必要はないと思います。
妊娠の成立には、女性のBMIだけでなく男性のBMIも関係しており、女性の痩せまたは肥満と男性の痩せのカップルが妊娠するまでに最も長く期間がかかるというデータがあります。
まとめ
妊活と体重(BMI)には密接な関係があり、妊娠率にも影響を及ぼします。過剰な脂肪の蓄積や過度の栄養不足は、人間本来の機能を邪魔し、阻害してしまう可能性が出てきます。毎日体重をしっかり管理し、生活習慣を見直すことで体質は変わってきます。自身で行える「バランスの取れた食事」と「運動」を継続して行っていくことが、とても大切になってきますので、是非自分自身の体重(BMI)に目を向けていきましょう。
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